大学院生あきこが考えている毎日を書いていきます。
本の紹介もしようかな。

2006年12月29日

寺田虎彦

社会的、生活的には名前をほとんど覚えられない私ですが好きな本の作者などはパッチーんと頭に入ります。
寺田はそんな一人でした

コーヒー哲学序説より★
八九歳のころ医者の命令で始めて牛乳というものを飲まされた。当時まだ牛乳は少なくとも大衆一般の嗜好品(しこうひん)でもなく、常用栄養品でもなく、主として病弱な人間の薬用品であったように見える。そうして、牛乳やいわゆるソップがどうにも臭くって飲めず、飲めばきっと嘔吐(おうと)したり下痢したりするという古風な趣味の人の多かったころであった。もっともそのころでもモダーンなハイカラな人もたくさんあって、たとえば当時通学していた番町(ばんちょう)小学校の同級生の中には昼の弁当としてパンとバタを常用していた小公子もあった。そのバタというものの名前さえも知らず、きれいな切り子ガラスの小さな壺(つぼ)にはいった妙な黄色い蝋(ろう)のようなものを、象牙(ぞうげ)の耳かきのようなものでしゃくい出してパンになすりつけて食っているのを、隣席からさもしい好奇の目を見張っていたくらいである★
 寺田さんは夏目漱石のお弟子さん。
漱石が食通でしられるのとかぶさってきます。洋行帰りの文化人が解説してくれる洋風食べものの描写。
 おいしそうじゃない?
posted by あきこ at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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